新技術・新工法情報
新技術・新工法に関する説明会を実施しています
東北農政局土地改良技術事務所では、農業農村整備事業に関する新技術・新工法について、普及・啓発を目的として、東北農政局管内の国営事業所・事務所、各県及び土地改良事業団体連合会へ向けた説明会を実施しています。今年度の実施状況は以下のとおりです。
令和7年度実施状況
第1回(令和7年5月12日)
- 全速全水位型横軸水中ポンプ「フラッドバスター」((株)石垣)
低流入時などの空気を吸い込む状態でも継続的な全速運転が可能なポンプ。
従来は、頻繁な起動/停止の低減に向けたインバータ設備が必要であったが、本技術の活用によって起動/停止回数が減少した結果、インバータ設備が不要となり経済性が向上する。(製品紹介ページ)
[問合せ先](株)石垣 東北支店(022-263-5021)
- 「耐水モータ一体型縦軸ポンプ」((株)酉島製作所)
耐水モータと立軸ポンプを一体化させることで、機器全体を水密化したポンプ設備。
豪雨時における排水機能の確実な確保とともに維持管理性及び耐震性、コスト縮減などの効果も見込まれる。(製品紹介ページ)
[問合せ先](株)酉島製作所 仙台支店(022-223-3971)
第2回(令和7年6月20日)
- グラウンドアンカー緊張力測定(VIBRES)(応用地質(株))
グラウンドアンカー緊張力の点検において大型の油圧ジャッキを用いたリフトオフ試験に代わる簡易で安全な測定技術として、振動を用いた緊張力の測定システムを開発した。
本技術の活用により、点検の効率化が図られ、法面全体の安定度調査や適切な対策の実施が期待される。(※本システムは、中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社、岐阜大学との共同開発)。(製品紹介ページ)
[問合せ先]応用地質(株) 東北事務所サービス開発部(022-237-0471)
- 管路屈曲部の耐震工法((株)クボタ)
地震時のウィークポイントとされる管路の屈曲部に、伸縮・可とう性と離脱防止性能を有する鎖構造継手(耐震継手ダクタイル鉄管)を部分的に配置することで、継手離脱を生じない管路を構築することができる技術。なお、本工法については設計基準「パイプライン」(令和3年改訂版)にて、地震応答対策の具体例としても掲載された。
[問合せ先](株)クボタ パイプシステム東日本営業部 農水営業課(03-3245-3104)
第3回(令和7年7月25日)
- パルテム・フローリング工法(芦森エンジニアリング(株))
導水路トンネルや暗渠等の既設構造物の補強を目的とした工法。既設構造物内に組み立てた鋼製リングに、高密度ポリエチレン製のかん合部材を接続し、表面部材と一体化。さらに内壁との間に高流動・高強度充填材を注入することで、構造物を強化することができる。また、新技術として、長距離圧送が可能な充填材と、せん断補強に有効な新型鋼製リングを採用。(製品紹介ページ)
[問合せ先]芦森エンジニアリング(株) 仙台営業所(022-221-4888)
- ステンレスの電解研磨工法((株)ケミカル山本)
電気分解の原理に基づき、電源器と電解液を用いてステンレス製品の溶接焼けや錆等を除去し、耐塩素孔食性に優れたウルトラ不動態皮膜を形成する工法。従来の酸洗処理に比べて短時間で施工でき、毒劇物薬品を使用しないため、安全性にも優れる特徴を持つ。運用中設備にも適用可能で、腐食抑制・メンテナンス頻度の低減・ライフサイクルコスト縮減が期待される。(NETIS CG-190004-A)(製品紹介ページ)
[問合せ先](株)ケミカル山本 技術営業統括本部(0829-30-0820)
第4回(令和7年8月20日)
- 自律走行式水路トンネル調査ロボット(Tunnel-Rover®)(西松建設(株))
Tunnel-Rover®は、主に小断面の水路トンネルの目視点検の省力化、効率化を目指して開発した自律走行型の調査ロボットであり、LiDAR等のセンサを搭載したクローラ走行部、高解像度のカメラやLED照明などを搭載した計測部で構成されている。調査では、本機がセンサによってトンネル中央部を維持しながら自律走行でき、壁面画像を連続的に高精細に撮影し、取得した画像から、AIを活用した画像解析を実施し、ひび割れを自動検出する。(製品紹介ページ)
[問合せ先]西松建設(株) 北日本支社(022-261-8958)
- ICTほ場水管理システム「WATARAS(ワタラス)」((株)クボタケミックス)
水田の給水口に設置する電動アクチュエータを通じて、スマートフォン等で水位・水温をモニタリングしながら遠隔操作または自動で給水口の開閉を制御できるシステムである。省力化に加えて、水管理の緻密化・スケジュール化、データ活用が可能となっている。(製品紹介ページ)
[問合せ先](株)クボタケミックス 事業企画部(03-3245-3085)
第5回(令和7年10月15日)
第5回目は、(一社)農業土木事業協会と共催で「農業水利施設保全補修ガイドブック」の説明及びその中に掲載されている工法について説明を行った。
- SRジョイント工法(目地被覆工法)(サンユレック(株))
特殊止水シートとエポキシ樹脂接着剤を使用した目地被覆工法。フレキシビリティに優れ、伸縮方法の他、剪断方向の目地の動きにも追従する。(製品紹介ページ)
[問合せ先]サンユレック(株) 営業部(03-3273-7417) - マジカルリペラー(シラン・シロキサン系表面含浸材)(表面含浸工法)(カジマ・リノベイト(株))
コンクリート構造物の表面に塗布することで吸水防止層を形成し、水や塩分等の劣化因子の浸入を抑制することで、コンクリート構造物の耐久性を大きく向上できる。(製品紹介ページ)
[問合せ先]カジマ・リノベイト(株) 技術本部(03-5379-8771) - 追加施工ウィープホール(ゴム輪付きウィープホール)((株)北陽)
近年、老朽化したフルーム水路が集中豪雨時の外水位の上昇により、浮上する事故が発生していることから、追加施工を容易にしたウィープホールを開発した。(製品紹介ページ)
[問合せ先](株)北陽 北海道支社(011-711-7105) - 鋼矢板超防食セラミックコーティング工法(有機系被覆工法)((株)アクセス)
鋼矢板の劣化状態に基づきブラスト、超高圧ウォータージェットを使用した表面処理を行い、健全な鋼材面を露出させたうえで「ラスタッフ2110」を塗布することにより、腐食体制に優れた塗膜による長期的な防食が可能となる工法。(製品紹介ページ)
[問合せ先](株)アクセス 本社(076-214-8451) - フランジ補強金具(継手外補修工法)(大成機工(株))
フランジ継手の耐震補強のニーズに対応、取付けのみで容易に耐震補強できる製品として開発。単なるフランジ継手部の耐震補強だけでなく、漏水補修機能も併せ持つ。(製品紹介ページ)
[問合せ先]大成機工(株) 東北支店(022-263-4041) - ジェイパックグラウト(日本基礎技術(株))
トンネル覆工背面の充填、護岸背面等の充填を目的とした長距離圧送が可能な可塑性グラウト。収縮率が低く、施工性に優れた注入材として開発。(製品紹介ページ)
[問合せ先]日本基礎技術(株) 技術本部(03-5365-2500)
注意事項
工法の詳細は、上記の問合せ先まで御連絡願います。なお、工法等の内容は本事務所が評価・認定を行っているものではありません。
過年度の実施状況
過去2年間の新技術・新工法説明会の実施状況については、以下のリンクから参照することができます。
お問合せ先
土地改良技術事務所
〒983-0836 宮城県仙台市宮城野区幸町三丁目14番1号
電話番号:022-295-5544




