市町村農業公社による農業振興・農地保全
- 市町村農業公社は、1990年代に多く設立され、農地貸借(合理化事業)、新規就農者の育成(研修事業)を実施してきました。しかし、中山間地域においては農地の借り手が見つけられずに、公社自身が農業経営することを余儀なくされることも多く、生産条件の悪い農地が多かったことから、公社経営は採算が取れず、解散する事例が多数見られました。
- 一方、現在でも新たに設立する公社が後を絶ちません。そこで、公社の現代における役割や実態を調査するために、2022年2月にアンケート調査を実施しました。2019年時点で設立が確認されている公社で業務内容に「農」が含まれているものを対象に、444の公社にアンケートを送付し、287の回答が得られました。
- 回答のあった公社の設立年次を見ると、1991-00年の131公社が突出して多いですが、直近の2011~18年の8年間においても48の公社が設立されています。公社の主な業務内容として、農作業受託(46.7%)や新規就農者の育成(29.6%)などの農業に直接関わる業務とともに、地元農畜産物の販売(42.2%)などの販売業務なども高い割合を占めています。近年の特徴として、新規就農者の育成、ふるさと納税の業務などに取り組む公社が増えている一方で、農地の利用調整や、耕作放棄地等の農地管理などは低下する傾向が見られます。また地域間交流事業についても、全般的な低下傾向が見られます。市町村農業公社は、地域農業の多様なニーズを踏まえつつ、取組む内容を変化させています。
| 表 設立年次別主な取組内容 |
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この研究課題については、農林水産政策研究所Web サイトをご覧ください(以下参照)。
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