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農林水産省

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2026

2月号

スタートアップ

2 農業と食の未来を担う テクノロジー

スタートアップの最新テクノロジーとは、どんなものがあるのでしょうか。活躍の場を広げている2社をピックアップして、その取り組みをご紹介します。

プランテックスの制御システム どんな環境でも、効率よく安定的に農作物を育てることができる植物工場。(株)プランテックスの技術は、世界でも大きな期待が寄せられています。

(株)プランテックス 代表取締役社長 山田耕資さん 2013年末に人工光型植物工場と出会い、世界の食と農に革新をもたらす技術と確信。新しい産業を興すことを目指して2014年6月に同社を創業。

精密に栽培環境を制御できる植物工場

LED 光 光量 明暗期間など 植物 成長速度 生産性 味・成分など 空気 温度 湿度 気流速度など 養液 EC/pH イオン濃度 流通速度など 培養プレート 養液トレイ 植物の成長に影響を与える要素は、大きく分けて、光・空気・水(養液)の3つ。我々が開発したCulture Machineは、予定通りに植物を成長させるためにこの3つの要素を狙った通りに制御することができます。さらに、空気の温度と水温をそれぞれ個別に設定することも可能です。

速度制御でより高度な植物工場を目指す

材料 速度変数 生産 速度変数 速度変数 成長 商品 植物工場は、天候の影響を受けないため、環境制御性に優れています。私たちはさらに環境制御性を高めることを目指し、速度制御を追求しています。時間単位で予定生産量をクリアできるように、水、CO2、肥料、光が時間通りに投入できる技術を開発中です。

植物工場のメリット 3つのポイント 世界の食料安全保障に貢献できる技術として、注目を集めている植物工場。農業と食のこれからにどんなメリットをもたらすのか、ポイントを聞きました。

  1. 1 食と環境にまつわる諸課題を解決:資源を使いすぎずに、環境負荷を減らしながら生産性を高められるのが植物工場の一番の強み。これからの食料安全保障に貢献できる技術です。
  2. 2 日本発の優れたテクノロジー(海外展開も可能):どんな環境でも同じ品質の野菜を育てることができる植物工場のニーズは世界でも高く、日本の新たな輸出産業として成長する可能性が見えてきました。
  3. 3 食生活の向上:植物工場では緻密に栽培条件を管理できるため、おいしさの向上にもつながります。日持ちがするので食品ロス削減にも貢献できています。

AIと衛星データで 農地の見える化を実現

サグリ(株)が実現した「農地の見える化」は、多くの自治体で活用されています。どんな技術がどのように役立てられているのか、お話を聞きました。

サグリ(株) 代表取締役 CEO 坪井俊輔さん 横浜国立大学卒。2018年サグリを創業。衛星データやAIを活用した農地の見える化を強みに、グローバルな農業と環境課題の解決に取り組む。

核となる3つのテクノロジー

  1. 1 解像度が上がった衛星データ:同じ場所を定期的に周回し時系列の変化を捉えることができる衛星は、ビッグデータ、AI技術の進展によって画像の解像度が上がり、解析機能が大幅に向上しています。
  2. 2 衛星データを解析しAIが農地状況を予測:衛星データを解析し、耕作されている農地か放棄されている農地かなどをAIに学ばせることで、地上のさまざまな農地の特徴を捉えることができます。
  3. 3 AIを活用した農地の自動ポリゴン技術:利用可能な農地の区画情報(筆ポリゴン)を、AIの画像認識技術によってデータ化。この技術によって、世界中の農地のポリゴン化を目指しています。

農地活用サービス

アクタバ 耕作放棄地を検出する農地パトロールアプリ。自治体が目視で行っていたチェック業務を効率化できる。デタバ 広範囲に農地の作物種類を検出できる作付け調査用アプリ。作物の成長の進捗・判定結果の管理ができる。ニナタバ 農地所有者と担い手をつなげる、農地マッチングサービス。大規模農家と地権者のマッチングが主。

アグリイノベーションサービス

衛星データと農地データ等を組み合わせた、農業分野のビッグデータをAIで解析。解析結果と農学の知見を活かして、ソリューションに転換します。

人工衛星 圃場 その他 ・光学衛星 ・SAR衛星 ・土壌 ・作物 ・水位 ・気象 サグリ AIポリゴン 土壌の化学性分析 水検知 モデル構築 サグリのソリューション クライアント/協業パートナー メーカー(食品・飲料等) ●サプライチェーン上のGHG(温室効果ガス)を可視化/削減したい ●自社の環境保全・再生型農業資材の効果検証をしたい カーボンクレジット購入者 ●GHG排出をオフセットしたい カーボンクレジットプロジェクト実施者 ●カーボンクレジットによる副収入を通じて束ねる農家のサポートをしたい ●脱炭素農法へ転換したい 自治体 ●地域の土壌の状態を可視化したい(その先に地域の施肥設計を最適化したい)

サグリが向き合う社会課題

日本や世界が抱える農業のさまざまな課題を、サグリの強みである衛星データとAI技術によって解決することを目指しています。

  1. 1 農業人口の減少:アクタバ、ニナタバを活用することで、分散している農地をまとめ農業の効率化をサポート。農業の担い手不足を解決します。
  2. 2 耕作放棄地の増加:耕作放棄地の現状がひと目でわかるアクタバの活用で、自治体の担当者が目視で確認していた負担を軽減。耕作放棄地の利用促進に専念することができます。
  3. 3 肥料の価格高騰:衛星データと土壌解析データを連携して、土壌のpHや成分の割合と農作物の生育過程を見える化。肥料のやりすぎを防ぎ経費削減につながります。
  4. 4 温室効果ガスの増加:農地から排出される温室効果ガスの量を推定・算出できるデジタルプロダクト、「SagriVision」を開発。温室効果ガス削減のための農業経営を支援します。

農林水産省は、民間企業のGHG(温室効果ガス)排出削減技術の海外展開を促進するため、「みどり脱炭素海外展開コンソーシアム」を設立しました。サグリなど109の企業・団体が参画し、各構成員の活動内容や成果の情報を共有しています。さらに国内外でのマッチングも行い、GHG削減・吸収の成果をパートナー国と分け合う二国間クレジット制度(JCM)にも意欲的に取り組んでおります。

今週のまとめ

今回ご紹介した2社のテクノロジーは、国内はもちろん世界の食料安全保障にも大きく貢献することが期待されています。日本の新しい輸出産業として、今後の活躍に注目が高まっています。

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お問合せ先

大臣官房広報評価課広報室

代表:03-3502-8111(内線3074)
ダイヤルイン:03-3502-8449

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