
第2回
電子レンジで簡単!
「フルーツ和菓子」
国産食材を使った、かわいくて初心者でも作りやすい和スイーツのレシピをプロに教えてもらう連載企画。今回は断面の美しいフルーツや、食感を楽しむ栗を入れたフォトジェニックな2品をご紹介。電子レンジがあれば、とても簡単に作れます。

レシピを教えてくれるのは…
デコ和菓子教室「アンネルネ」主宰 鳥居満智栄さん

多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業。東京都小金井市でデコ和菓子教室「アンネルネ」を主宰。デザイン性が高いのに簡単に作れる創作和菓子が評判。和菓子店とのコラボ、飲食店のデザート開発、企業イベントの和菓子制作など活動の幅は広い。著書に『笑顔こぼれるデコ和菓子』『透明和菓子ごよみ』(共に淡交社)など。
フルーツケーキ羊羹

断面が美しいフルーツをちりばめて。
あんこ×チョコレートの絶妙な味わいに注目
「これが羊羹!?」と驚く華やかな和スイーツ。みずみずしいキウイフルーツとブルーベリーを輪切りにして表面にあしらいました。あんことチョコレートを混ぜ合わせた生地は、まさに和洋折衷の妙と言えるおいしさ。そこにフルーツの甘酸っぱさが加わり、かつてない味のハーモニーを奏でます。フルーツは種類を変えてもOK。季節ごとに旬のものを使って作れば、一年中楽しめます。
材料(作りやすい分量)
| <生地> | |
| 粉寒天 | 1グラム |
| 水 | 60ミリリットル |
| 砂糖 | 20グラム |
| こしあん | 140グラム |
| ビターチョコレート | 20グラム |
| キウイフルーツ | |
| (グリーン、ゴールド) | 各1個 |
| ブルーベリー | 適量 |
※ぶどう、柿、いちじく、いちごなど旬のフルーツで作ることができます
用意する器具
| 流し型(7.5×12センチメートル) | 1個 |
※ない場合は、牛乳の空きパック(500ミリリットル)で代用可能
下準備
こしあんは常温にしておく。
キウイフルーツは皮をむき、厚さ5ミリメートルの輪切りにしておく。
ブルーベリーは半分に切っておく。
チョコレートは細かく刻んでおく。
作り方
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切ったキウイフルーツとブルーベリーを、断面が外側に来るように型に敷き詰める。

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耐熱容器にこしあんと刻んだチョコレートを入れて混ぜ、ラップをせずに500ワットの電子レンジで30秒加熱する。取り出し、こしあんと溶けたチョコレートをさらに混ぜ合わせる。

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別の耐熱容器に水を入れ、粉寒天を振り入れてかき混ぜる。500ワットの電子レンジで1分(泡が立つくらい)加熱し、粉寒天をよく溶かす。そこへ砂糖を加え混ぜ、よく溶かす。

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❷に❸を合わせ、泡立て器でよく混ぜながら粗熱をとる。

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❶の型に❹をそっと流し入れる。

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すぐに氷水を張った容器に入れ、30分ほど置く。冷やし固まったら、型から外し器に盛る。

なし餅

フルーツのなしにそっくりの餅菓子。
中あんには秋の味覚、栗の甘露煮を忍ばせて
小さいながら、姿かたちはまるでなしのよう。黄色粉やケシの実を加えた生地で、なしの色や風合いをリアルに再現。昆布菓子で芯まで模した、遊び心あふれる餅菓子です。中あんは、こしあんと栗の甘露煮を混ぜたもの。甘露煮は国産のものも出回っています。旬の時期には手作りして楽しむのも良いでしょう。栗特有の優しい甘味とほっこりした食感が加わり、秋の味覚を楽しむことができます。
材料(4個分)
| <生地> | |
| 上新粉 | 25グラム |
| 上白糖 | 50グラム |
| 水 | 50ミリリットル |
| ケシの実 | 2グラム |
| 黄色粉 | 少々 |
| <中あん> | |
| こしあん | 60グラム |
| 栗の甘露煮(市販品) | 1個 |
| 片栗粉 | 少々 |
| 昆布菓子(昆布をそのまま 食べられるおやつ) |
適量 |
下準備
栗の甘露煮は5ミリメートル角に刻んでおく。
昆布菓子は、なしの芯を模した大きさに切っておく。
作り方
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こしあんは500ワットの電子レンジで20秒加熱し、水分を飛ばす。刻んだ栗の甘露煮を混ぜ、4等分して団子を作る。

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耐熱容器に上新粉、上白糖、ケシの実を入れ混ぜる。そこへ水を加えて溶かす。さらに少しの水(分量外)で溶いた黄色粉を加え混ぜる。

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❷に蓋をして(または軽くラップをかけて)500ワットの電子レンジで1分加熱し、取り出して木べらで混ぜる。これを3回ほど繰り返す。生地が伸び、透明感が出るくらいが目安。

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❸を片栗粉の上に落とし、手粉をして4等分する。

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❶の団子を、それぞれ❹で包む。

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布を被せ、中心を菜箸の先で少し押す。そこに昆布菓子を挿したら出来上がり。

鳥居さんの一押し!
和スイーツ店
和洋菓子EDO USAGI
【 東京都荒川区 】

SNS映えするかわいらしさ!
アイデアが光る「妖怪フルーツ大福」

「妖怪フルーツ大福」は東京・日暮里にある「和洋菓子 EDO USAGI」さんの看板商品。まるでつぶらな瞳の妖怪がフルーツをぱっくりくわえているみたい。普通のフルーツ大福とは一線を画する、そのユーモラスなルックスを初めて見た時は、「なんてかわいいの!斬新なアイデアが素晴らしい」とワクワクしました。私自身、若い世代の和菓子離れを食い止めたいと、長年「かわいい」にこだわった和菓子を創作してきました。だからこうしたアイデア商品がSNS映えするとして注目されるのは、自分ごとのようにうれしいですね。「かわいい」をきっかけに、和菓子の魅力がもっと広まっていけばと願っています。

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